コンピュータの画面上に、『ドット』または『ピクセル』と 呼ばれる点が縦横方向にずらっと並んでいます。 このドットがいろいろな色に発光することで、画面上に 絵や文字が表示されるわけです。 画面の座標系は、左上を原点にして、水平右方向にx軸、垂直下方向に y軸を設定するのが一般的です。
ウィンドウは特定のアプリケーションで使うために用意した、 画面上の矩形(くけい←「四角形」という意味です)領域です。 やはり、左上を原点にして、水平右方向にx軸、垂直下方向に y軸を設定した座標系で表現します。
コンピュータの画面 |
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ドットの色は、3原色(赤、緑、青)の組合せで表現できます。 各原色は(8bitで表される0〜255の整数値で)256段階の明るさを 表現できるとすると、色はその組合せで
256 × 256 × 256 = 16777216 (通り) (28 × 28 × 28 = 224)を表現できる(区別できる)ことになります。
「明るさ」を数値で表現して、0を「最も暗い状態」、255を「最も明るい状態」 とすると、たとえば
(R,G,B)=(255,0,0) は赤、 (R,G,B)=(128,0,0) は暗い赤、 (R,G,B)=(0,255,0) は緑、 (R,G,B)=(255,255,0) は黄色を表します。代表的な色の名前とRGB値をいくつか次の表に挙げておきます。
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色 |
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レイトレーシング(Ray Tracing, 光線追跡法)法とは 「視点からスクリーン上の各画素に対してレイを伸ばし、 関連する可能性のある全ての物体とレイとの交点を調べることによって 最も近い交点の物体の色をその画素の色とする」方法です。
「物体の色」は、「本来の表面の色」以外に、「映りこんだ反射光」や (物体が透明の場合は)屈折して物体の向こうにある他の物体の色が 関係してきます。
これを計算するため、交点から反射レイと屈折レイ(物体が透明な場合のみ)を 伸ばして、さらに各レイと他の物体との交点を計算していきます。
形状を作り出すために使うツールをモデラーといいます。 Blender, LightWave3D, maya, 3ds Maxなどがあります。
データを読み込んで2次元の画像を作り出すツールをレンダラー(renderer) と呼びます。POV-RAYはレンダラーの一種です。
モデラーを使って形状データを作成し、それをPOV-RAYに読み込ませて 画像を作成してもよいのですが、今回の演習では座標系やPOV-RAYの 機能を理解するために、自分でデータを直接記述することにします。